売上の9割を占めたトップセールスからの脱却。株式会社ZENRYOKUの「コト売り」を加速させるAUTOBOOSTの活用
アウトバウンド, 営業代行

株式会社ZENRYOKU

「経営者の想いとサービスを拡める」をビジョンに掲げ、営業コンサルティングやリード開拓サービス、お繋ぎサービスを展開する株式会社ZENRYOKU。
同社は、代表取締役である本図様自身が売上の9割を創出するという、高い属人性に課題を抱えていました。組織としてのさらなる成長を目指す中で、新たな営業の武器として選ばれたのが、セールスインテリジェンスプラットフォーム「AUTOBOOST」です。
導入の決め手や、ご自身のアカウント連携後わずか1週間で成果を実感したという活用の手応え、そして同社が描く壮大なビジョンについて、代表の本図太志様にお話を伺いました。
波乱万丈の20代を経てトップセールスへ。ZENRYOKU創業秘話

──まず、本図様のこれまでのキャリアと、ZENRYOKUの創業経緯を教えてください。
本図:もともと自分で仕事をしてみたい、という気持ちが強くありました。大学卒業後は上場している商社に入社したのですが、そこでの仕事はLPガスを既存のお客様に販売するルート営業がメインでした。お客様であるおじいちゃん、おばあちゃんにおまんじゅうをいただきながらお茶を飲むような、非常に人間味あふれる仕事で、それはそれで楽しかったのですが、もっと自分で何かを仕掛けたい、という思いが日に日に強くなっていったんです 。
そこで、まずは人脈を広げようと考え、1年間、毎週のように東京で飲み会を主催していました。「友達の友達はみんな友達」というコンセプトで、年間200人くらいの人と出会いましたね。その中で、人を紹介することが増え、副業で月50万円ほど稼げるようになったんです。「これならいける」と思い切って会社を辞め独立しました。その後多少上手くはいったのですが、無茶をした結果負債を抱えることになり、地に足をつけてビジネスをしなければと実感しました。
そんな時に拾ってもらったのが、前職のベンチャー系コンサルティング会社です。そこは年間契約で1200万円という高額なコンサルティングパッケージを販売する、非常にタフな環境でした。最初は全く売れませんでしたね。
転機になったのは、あるコーチングとの出会いです。自分の感情をフラットにし、仕事に集中できる環境を自ら作り出すことの重要性を学びました。上司に「責任は自分が取りますから、自分のやり方でやらせてください」と宣言し、そこから仕事に没頭しました。また、社外で出会ったトップセールスマンのやり方を徹底的にモデリングし、週に3日は会社に寝袋で泊まり込むほど働きました。その結果、28歳の時には社内でトップセールスになることができた。
この経験を通じて、地に足のついた事業ができるという確信を得て、30歳で再度独立し、ZENRYOKUを立ち上げました。
「モノ」ではなく「コト」を売る。顧客から”ありがとう”と言われる営業集団

──そんな本図様が率いるZENRYOKUは、どのような事業を展開されているのでしょうか?
本図:我々の事業は、一言で言うと「とにかく営業をお手伝いする」会社です。事業の柱は3つあります。1つ目は、お客様の見込み顧客との接点を年間100件ほど創出する「きっかけ作り」の支援です。2つ目が、リードの開拓からクロージングまで、すべてを成果報酬型で代行するBPO事業。まさしく「代わりに売ります」というサービスですね。そして3つ目が、営業の「仕組みづくり」に必要な業務を巻き取るコンサルティング事業です。
中小企業の経営者の多くは、営業の仕組み化をしたいと考えていますが、プレイングマネージャーであることが多く、リソース不足でなかなか進まないのが実情です。
我々は、仕組み化に必要な28のポイントを診断し、できていない部分を特定して、実務まで巻き取ってご支援します。最も大切にしているのは、「モノ売り」ではなく「コト売り」を徹底すること。お客様が実現したい世界観やビジョンを深く ヒアリングし、その達成のために本当に必要なことだけを提案します。
時には「今は弊社のサービスを使うべきではありません」とお伝えすることもありますし、お客様のビジネスに合いそうな方をご紹介することもあります。売られるのは誰でも嫌ですが、課題解決の提案は聞きたいはずです。だからこそ、我々の営業は「営業してくれてありがとう」と言われるような、そんな集団でありたいと思っています。
深刻な「属人化」から組織を救ったAUTOBOOSTとの出会い
──「コト売り」という哲学に、すごく共感します。御社がなぜAUTOBOOSTの導入を検討することになったのか。導入前に感じていた課題があれば、ぜひ教えてください。
本図:課題は大きく2つありました。1つは「属人化」、もう1つは「自社らしさで戦いたい」という思いです。実は、ここ2年半ほどの会社の売上のうち、9割を私自身が作ってしまっていました。メンバーも増えてきた中で、私が獲得してきた案件を任せても、なかなかリピートに繋がらない、という状況があったのです。コンサルティングというのは、お客様の状況に応じて最適なソリューションを提案する「勘どころ」が非常に重要です。
この勘どころは、トップセールスとしての経験から養われる部分が大きく、標準化するのが非常に難しい。このままでは組織としてスケールしないという強い危機感がありました。
そこで、私が得意とする「懐に入るスピード感」や「売り込まない営業スタイル」と いった”らしさ”を活かしつつ、誰がやっても一定の成果が出せる仕組みを作れないかと考えました。つまり、優れたプロダクトを見つけてきて、それを販売代理店として展開するモデルです。再現性のあるやり方と量を担保できれば、メンバーの育成も可能になると考えました。
その方針を決めたのが前期末の3月で、4月から5月にかけて約50社のプロダクトの話を聞きました。そのうちの1社が、XAION DATAさんの「AUTOBOOST」だったんです。
──AUTOBOOSTを知ったきっかけや、導入前に期待していたことは何でしたか?
本図:きっかけは、まさに販売代理店として扱う良いプロダクトを探していたことです。AUTOBOOSTは、操作が非常にシ ンプルで使いやすく、属人性を排除できる点に魅力を感じました。アポイント単価や人的コストを考えても、中小企業の社長が新たな営業チャネルとして導入するメリットは大きいだろう、と。
また、我々自身が導入するという観点では、これまであまり活用してこなかったLinkedInというプラットフォームに大きな可能性を感じていました。昨年、Facebook経由で4,000〜5,000万円の売上を作った経験があり、SNSの力を実感していて。LinkedInでも同じようなことができれば、非常に強力なチャネルになるだろうという期待がありました。
まずは自分たちで実際に使ってみて、その良さを実感したものをお客様に勧めたいという思いが強かったので、自社導入と代理店契約を同時に進めることにしたんです。
連携後わずか1週間で4件の商談獲得。「ばらまき」と「個別化」の使い分けが鍵

──実際にAUTOBOOSTをご活用いただいて、どのような成果が出ていますか?
本図:正直なところ、私自身のアカウントをAUTOBOOSTに紐づけられたのが2、3週間前と、少し出遅れてしまったんです。
それでも、連携してからわずか1週間で4件のアポイントが獲得できました。あとはアプローチの「量」を重ねていくだけだと感じています。十分に採算が取れるという手応えは、はっきりと感じていますね。
──素晴らしい成果ですね。様々なツールをご覧に なってきた中で、他サービスと比べたAUTOBOOSTならではの特徴はどこにあると感じますか?
本図:やはり「使いやすさ」は際立っていますね。それに加えて、非常に「2次利用」の可能性が高いツールだと感じています。AUTOBOOSTを使えば、企業データや人物データを活用して、特定の条件に合致する企業のリストを簡単に出力できるんです。
例えば、そのリストを使ってSNSでアプローチした後、電話営業を代行会社に依頼すれば、より効率的にアポイントが獲得できるはずです。
また、リファラル(紹介)にも活用できます。「従業員100名以上の社長に会いたいので、このリストの中で繋げられる方はいませんか?」といった形で、人脈を活かしたアプロー チも可能です。単なるSNSアプローチツールというだけでなく、営業活動全体の効率を劇的に変えるハブになり得る。そこがAUTOBOOSTの最大の価値だと考えています。
──短期間で成果を出された裏側には、何か活用のコツや工夫があったのでしょうか?
本図:私は「ばらまき」と「個別化」を使い分けることを意識しています。具体的には、最初のメッセージ送信(1通目)までは自動化しています。そして、そこで返事をくださった方に対しては、その方のプロフィールや会社の従業員数、設立年数などを拝見し、抱えていらっしゃるであろう課題を仮説立てて、完全にパーソナライズしたメッセージをお送りしています。
最初の きっかけ作りはツールで効率化し、そこから先、人の心を動かすプロセスは人が丁寧に行う。この切り分けが、短期間で成果に繋がったポイントだと思います。
営業の枠を超えた事業家集団がAUTOBOOSTと描く未来

──今後のAUTOBOOST活用の展望についてお聞かせください。
本図:今後は、さらに活用の幅を広げていきたいと考えています。まず、社内のメンバーそれぞれのLinkedInプロフィールを強化し、個々のアカウントで成果を出せる状態を作りたいです。
その上で、先ほどお話しした「2次利用」を本格化させていきたい。AUTOBOOSTのデータベースを活用して、セミナーやイベント の集客を行ったり、顧問の方々と連携してアプローチの幅を広げたりと、様々な展開が考えられます。単にアポイントを獲得するだけでなく、事業全体の成長に繋がる使い方を模索していきたいと思っています。
──最後に、ZENRYOKU様の今後のビジョンと、AUTOBOOSTに期待することがあれば、ぜひお願いします。
本図:我々は「令和の光通信」のような存在になりたいと考えています。圧倒的な営業力と、リアルな繋がりを持つ経営者ネットワーク。その2つを武器に、「ZENRYOKUに任せれば間違いない」と言われるような、唯一無二のポジションを築きたいですね。
将来的には、良いプロダクトを持つ企業に出資をしたり、サービスご とM&Aをしたりといった展開も視野に入れています。開発力はあるけれど販売力に課題を持つ企業にとって、最高のパートナーになりたいと思っているんです。
そして、共に戦ってくれたメンバーには、子会社の社長といったポジションをどんどん作っていきたいです。
AUTOBOOSTに期待することは2つあります。
1つは、営業全体の最適解を一緒に作っていくパートナーとしての役割です。単なるツールのCS(カスタマーサクセス)としてではなく、我々の営業活動全体を理解した上で、「こういう2次利用ができますよ」「このリストを使って営業代行に依頼しませんか」といった、もう一歩踏み込んだ提案をいただけると、継続率も顧客満足度もさらに上がると思います。
2つ目は、AIによるメッセージ自動生成機能のさらなる進化です。相手の課題やニーズを的確に捉えるだけでなく、我々が持つアセット(例えば、特定のテーマの経営者だけを集めた会食など)を組み合わせることで、相手の心に響く「ラブレター」のようなメッセージが自動で生成できるようになったら、本当に最強のツールになると思います。今後のさらなる進化を、パートナーとして大いに期待しています。
