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SNSで実現するABM戦略とは?購買決裁者に直接届く新時代の営業手法

  • pr-marketing9
  • 14 分前
  • 読了時間: 8分
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狙うべき企業や人物を特定し、個別に最適なアプローチを行う「ABM(アカウントベースドマーケティング)」。従来のマスマーケティングや反響営業では届きにくい相手とも関係を築ける営業戦略として、近年期待が高まっています。

一方で、実践には高度な情報収集やターゲットとの接点づくりに向けた工夫が欠かせず、多くの企業が壁にぶつかっているのも事実です。

この課題を乗り越えるヒントとして注目されているのが、「ABM × SNS」のアプローチです。キーパーソンとつながる手段としてはもちろん、接点後の関係構築や情報提供のチャネルとしても、SNSは大きな可能性を持っています。

本記事では、特に「1 to 1」「1 to Few」のABMに焦点を当てながら、SNSを活かしてABM戦略の壁をどう突破するかを解説します。


そもそも、ABMとは?


ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、あらかじめ「狙うべき企業(アカウント)」を特定したうえで、それぞれに最適化された情報提供やコミュニケーションを行うマーケティング・営業戦略を指します。従来のようにターゲット層に対して幅広くアプローチする手法とは異なり、「この企業のこの人に届けたい」という視点で、狙い撃ちするような戦略を取るのが特徴です。

ABMと一口に言っても、その具体的な戦略は大きく以下の3種類に分かれます。

  • 1 to 1(ワントゥーワン)個別企業・個人に対して深くパーソナライズしたアプローチを行う

  • 1 to Few(ワントゥーフュー)共通の特性(業種・規模・課題など)を持つ数社を対象に、テーマを絞ってアプローチする

  • 1 to Many(ワントゥーメニー)より広いセグメントに対し、テンプレート化された内容を届けていく

この記事では特に、SNSとの親和性が高く、より深い関係構築が求められる「1 to 1」「1 to Few」のアプローチにフォーカスしていきます。


なぜSNSがABMに向いているのか?


狙った相手に最適なアプローチを届けることが成功のカギとなるABM。その最大のハードルは「接点づくり」にあります。SNSは、その壁を突破する手段として大きな力を発揮します。ここでは、ABMとSNSの相性がよい理由を、接点づくりと関係構築という2つの側面から整理します。


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1. キーパーソンに“直接・自然に”リーチできる


メールや電話、展示会などの従来チャネルでは、担当者を経由したり、受付で断られたりと、キーパーソンにたどり着くまでに時間と手間がかかる傾向にあります。 一方SNSでは、意思決定者本人がアカウントを持ち、情報を発信しているケースも多く、投稿へのリアクションやメッセージを通じて、営業色を感じさせずに相手と接点を持つことが可能です。

キーパーソンに直接届くスピードと確度が上がることで、商談につながる打ち手を早めに講じられるのがSNS活用の大きな強みです。


2. 関係構築・信頼醸成・継続接点の土台になる


相手の関心や変化を日々の投稿から読み取ることができるのもSNS活用の利点の一つです。プロフィールや投稿内容は「会う前の名刺」として機能し、お互いの共通点や業界における課題など、自然な対話につながるトピックを見つけるのに役立ちます。

また、自社アカウントで日頃から業界動向や知見を発信しておくことで、「この会社は信頼できそう」「話を聞いてみたい」と思ってもらえる下地づくりをすることも可能です。例えば、以前にDMでつながった相手が、数週間後に投稿を読んで「ちょうどこのテーマで困っていた」と相談をくれることもあります。こうした問い合わせや商談化に向けた種まきが自然にできるのも、SNSを使うメリットといえるでしょう。

こうしたSNSの特性を踏まえたうえで、実際にABMを展開する際には、それぞれのアプローチに応じた活用の仕方を理解しておくことが重要です。

ここからは、「1 to 1」「1 to Few」の戦略でSNSを活用する際のポイントを具体的に見ていきましょう。


【1 to 1 ABM × SNS】特定企業への“点”のアプローチ


SNSを活用すれば、従来は時間と手間を要していたキーパーソンとの出会いから接点構築、関係の深化までのプロセスをスムーズに行えるようになります。

1 to 1におけるSNS活用において意識したいポイントは以下2点です。


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1. プロフィール・投稿内容からキーパーソンの関心・変化を読み解く


SNS上では、企業の意思決定層が自らの視点で情報を発信していることも多く、公開プロフィールや投稿内容から、その人の関心事や立場の変化を読み取ることができます。

たとえば、あるテーマについての投稿頻度が増えていたり、新たな肩書きやプロジェクトが追加されていたりした場合、それはアプローチのタイミングを見極める有力なサインとなります。こうした変化を見逃さず、相手の関心や状況に合ったアプローチを考えることが、1 to 1 ABMにおいては特に重要です。


2. 投稿・反応・DMで、“売り込み感なく”つながりを持つ


SNS上での関係構築では、「いきなり売り込まない」ことが鉄則となります。まずは相手の投稿に反応したり、関心を持った内容にコメントすることで、相手との接点を少しずつつくっていきましょう。

何度か接点を持った後はタイミングを見てDMでの接触へと進みます。ここでのポイントは、「Why Now(なぜ今このタイミングで連絡するのか)」「Why Me(なぜ自分が連絡するのか)」の2つを明確に示すこと。

相手の投稿内容や最近の活動をふまえて、今アプローチする理由(Why Now)と、自分の知見や背景が相手にとって価値を提供できる理由(Why Me)を伝えることで、売り込み感を抑えながら自然に会話を始めることができます。


【1 to Few ABM × SNS】数社に向けた“面”のアプローチ


1 to Fewのアプローチでは、共通の課題や関心を持つ企業群に対して、まとまったテーマで情報を届けていきます。SNSは、こうした“面”のアプローチにも有効で、ターゲットの関心を引く話題を軸に複数の企業と接点をつくることができます。


1 to FewのアプローチでSNSを活用する際のポイントも見ていきましょう。


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1. セグメント別に、関心が高まりそうなテーマで発信する


まずはアプローチしたい企業群を“テーマ”でくくります。具体的には「製造業の中小企業で、業務のデジタル化が遅れている企業」や「社員の教育体制を強化したいが予算が限定されている企業」など、業界や課題の共通点ごとに分類していくイメージです。

このようなセグメントに向けて、関心が集まりやすい話題を投稿します。具体的には、「現場で進める業務デジタル化のステップ」や「2人でまわすマーケチームの工夫」など、現場の“あるある”に沿った共感を集めやすいテーマが効果的です。


【投稿テーマの例】

・「最近読んだ製造業におけるDX事例まとめ」

・「コストを見える化したい企業が確認しておきたいチェックリスト」


2. 関心を示した相手に、次のアクションを用意する


投稿に「いいね」やコメントがついたら、そこから先のアクションにつなげます。「このテーマに関心をお持ちの方向けに、他社事例をまとめた資料をお送りします」や、「似た課題を抱える企業同士で話せる小さな座談会を開催します」といった案内をDMで送ってみましょう。

1社ずつではなく“数社まとめて”関係性をつくっていけるのが、1 to Few×SNSの大きな強みです。


3. 「ちょうど気になっていた」と思わせる情報提供のタイミング


1 to Fewのアプローチで特に重要なのが、メッセージを届けるタイミングです。

たとえば制度変更、法改正、助成金の開始といった業界ニュースが出た直後に、「こんなテーマが話題に上ることが増えています」と投稿すれば、“いま気になっていた”企業に自然と届きます。投稿で反応があった人だけに限定DMを送れば、さらに無理のない流れで接点を深めていけます。


ABMを再現性のある仕組みに落とし込むには?


ABMに取り組む際は、調査力やコミュニケーション力など「個人の力」に頼りがちです。特にSNS活用では、相手の投稿から関心を読み取る、自然な流れで接点をつくる、といった一連の動きが属人化しやすく、「スキルや経験のある人にしかできない」と感じるチームも少なくありません。

この壁を越えるには、「誰でも再現できる仕組み」に落とし込む視点が欠かせません。最後に、ABMを仕組み化する際のポイントを2つ紹介します。


1. 戦略実行のボトルネックを明らかにし、運用負荷を減らす


SNSを活用したABMでは、そもそも「誰に届けるか」を決めるための調査や、「今つながるべき相手」を見極めるための情報収集に時間がかかります。キーパーソンの投稿に目を通し、どんな変化があったのかを探る作業は、想像以上に負荷が高く、忙しい現場では後回しになりがちです。結果、活動が停滞し、いつの間にか放置されてしまうことも。

そんな事態を避けるには、「どこに手間がかかっているのか」を明らかにし、役割分担やツールの導入などで運用負荷を減らす工夫が求められます。


2. SNS活用は「標準化」してチームで取り組む


属人化を防ぐためには、SNS運用における“勝ちパターン”を見つけて、チームで共有していくことが大切です。

たとえば、「相手の投稿に2回以上リアクションがあればDMを送る」「毎週月曜にキーパーソンの投稿をチェックする」など、明確なルールを決めておけば、チーム全体で取り組みやすくなります。

また、メッセージのテンプレートや反応後の対応フローなども整備しておくと、やりとりの質を保ったまま、一定の成果を出しやすくなります。


「勘と根性に頼ったABM」から脱却し、再現性ある仕組みへ【AUTOBOOSTで始めるSNS×ABM】


ABMは「届けたい相手に、届けたい情報を、最適なタイミングで届ける」ために有効な戦略です。しかし実践には、キーパーソンの特定から接点構築、関係の継続まで、多くの工数と個人スキルが求められます。

SNSを活用すれば、こうしたプロセスの効率化と精度向上が図れる一方、運用が属人化しやすいという課題もついてまわります。

AUTOBOOSTは、オンライン上の公開データを活用し、キーパーソンへのアプローチを効率化するプラットフォームです。購買決定者に直接リーチできることから、従来のアプローチ方法と比べて効率的にアポイント獲得や商談化につなげることができます。

さらに、接触履歴や行動データの分析を通じて、最適なタイミングでの再アプローチやメッセージの改善も図れるため、組織全体の営業力アップにも役立てられます。

属人化しがちな新規営業をデータで仕組み化し、誰もが安定的に成果を出せる体制を目指してみませんか?



 
 
 

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